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あかりの大冒険

(赤紙最強武勇伝)

 

 

あかり「ひろゆきちゃ―ん」

 

どんどん、ドンドン

 

ドアを叩く。

いつもならこの変で「ちゃん付けはヤメロー」とか言って怒鳴ってくるのに、今日はどうやら様子が違うようだ。

 

あかり「ひろゆきちゃん?」

 

ドアノブに手をかける。

 

がちゃっ

 

あかり「あれっ!? 開いちゃった。おかしいなあ、いつもなら鍵を閉めてるのにひろゆきちゃん」

 

違和感を感じた。

 

あかり「よーし!」

 

    とりあえず侵入。

 

きぃぃぃぃーーー

 

いつもドアはこんな音は立てない。やはり何かおかしい。

 

あかり「ひろゆきちゃ―ん、ひろゆきちゃ―ん。  っっっ!?」

 

家の中も一変していた。

すっきりしているはずの玄関には、まがまがしい悪魔とも牛の化け物ともつかないはく製らしき物が飾ってあった。

    一体この変わりようはどうしたことだろう。

    良く見回すと動物の臓器らしき物のホルマリン漬けや、ダビデの星の魔法陣。珊瑚の指輪に、ルービックキューブの破壊された物、ありとあらゆる危険なものがこの家に集まっていた。

    ひろゆきちゃんはきっと何かよくない宗教にでも入ってしまったのだろう。

    しかも昨日一日の間に。

    しばらく考えて一つの結論に辿り着く。

 

あかり「もう、やっぱりひろゆきちゃんだなあ。クスッ」

 

がたっ!

 

背後から物音がした。ひろゆきちゃんだろうか?そうに違いない。

 

あかり「ひろゆきちゃん?」

男「…………」

 

だが、目を合わせた男はひろゆきちゃんじゃなかった。

 

あかり「だれ?」

 

とりあえず質問。

 

男「…………」

 

無言で返す。

よくよく見るとその男は以上に身長がでかかった。

なんて大きさ! まさに3mは超えている。(どうやってドアくぐったんだろう?)

敵だ! 私の本能がそうささやいた。

とりあえず一発。

軽快なステップで相手に近づく、正拳を一発かます。

どぼぅっ!!

 

男「うぐぅっ!」

 

男はうめき声を漏らした。どす黒い悪魔のような声だった。

 

男「やめ……! ごばぁっ!」

 

続いて、かかと落とし。

さらに、ハイキックとローキックのコンビネーション。

 

男「まて……、げばぁっ!」

 

どれほど続いただろうかこの聖戦は。

もうすでに相手はぐぅ(うぐぅ)の音も出せなくなっていた。

 

あかり「これだけやればもう悪事は働かないでしょう」

 

     優越感に浸っていたが、後ろから声がした。

 

ひろ「オイ、あかり……」

あかり「あっ! ひろゆきちゃん」

ひろ「そんなとこで何やってるんだ?」

あかり「ひろゆきちゃん今までどこにいたの? 探したんだからぁ。もぅ。」

ひろ「おまえが来ないから先に学校行こうとしたんだけど、お隣の川本さんの家からおかしな物音が聞こえたんで、のぞいてみたんだが………」

あかり「えっ! お隣さん?」

 

胸ぐらをつかんでたこ殴りにしていた男を見つめる。

 

川本さん「……うぐぅ……」

 

まずい……

 

あかり「いっけな―い! ひろゆきちゃん、遅刻しちゃうわよ〜」

ひろ「おまえ、怖いぞ、かなり」

ひろ「確実に刑事事件になるな。5年はくさい飯を食って来いあかり」

あかり「死体さえ見つからなければ殺人罪にはならないって聞いたことがある」

 

注>川本さんは生きています

 

ひろ「まじでやる気ですか!?」

あかり「マジ」

 

…………

 

あかり「作業完了っと、穴も二つ掘ったし」

ひろ「ところで、あかりーなんで穴を二つも掘ってるんだ? 死体は一つだろ?」

あかり「……証拠は残さない」

 ひろ「っ! まさか俺かっ!?」

 

こくり

 

ひろ「ははは、もちろんあかり的ギャグだよなあ?はっはっはっ」

あかり「…………」

 

返り血を受けた赤髪の少女の髪の毛はよりいっそう赤くなったという。

 

 

                                                                                                               

 

ばっどえんど 

 

 

 





written by Snow Nameさん
※小説部分は頂戴いたしましたHTMLのまま掲載させていただいております。





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